奇跡

私は入院中に再び眼科受診しました。 失った視力を再び検査するというのです。 右目を機械に着けます。 すると光が！！！ 黒いモヤの中に光が見えます。 「あれ？見えます。」 「えっ？？！」 光が左右に動くのも解る。 小から大になるのも解る。 医師が続々集まって来て 「嘘ついてないよね？」 と言い出す始... 続きをみる

6年間

冒頭あたりで話していた高校時代の話に戻ります。 私は飲み屋や遊びを優先してしまい、留年しました。 次はちゃんと通わないと…。 18歳の時にとある男性と知り合います。 彼はネグレクトで育ってきた過去があります。 お互い虐待を受けて育ってきた… それだけで親近感が湧きました。 しかし、彼は仕事が全く続... 続きをみる

派遣バイト

今年、長男は受験生です。 来年は次男が受験生で娘は中学生。 受験▶高校入学が2年連続に娘の中学入学と我が家はお金が必要な時期が続けてやってきます。 それに伴い、派遣バイトを始めました。 外の空気は新鮮でほど良い緊張感、加えて情報交換も出来て、なかなか楽しんでいます。 昨日は初の検診センターバイトに... 続きをみる

反抗期

夫が帰って来て、私が夜勤を始めて間もなく長男の言動に変化が現れてきました。 それも当然です。 息子はパパが帰って来るまで頑張って、帰って来たら沢山甘えたかった。 それなのに、急にママは夜勤に出てしまう。 夫は幼い頃の息子たちのままだと舐めてかかり、物の言い方も若干雑になります。 子供たちは空白の2... 続きをみる

負の連鎖

父は家族から誕生日を祝って貰うことなく2日後他界しました。 ふと父がいた部屋を見ると亡くなる前日デイサービスで誕生日を祝ってもらい、ピースをして満面の笑みで写真に映る父がいました。 どんな気持ちでこのテーブルに置いたのかな？ そしてカステラが1口かじりついた跡 タバコの吸殻 眠剤の空 ……眠れなか... 続きをみる

人任せ

父が亡くなってから、私は妹とその後の処理に追われました。 役所へ死亡届けを出し諸々手続きをして、公共料金支払い変更手続きや各種保険会社に連絡。 実家もかなり荒れており、片付けに取り掛かりました。 ここまでは誰しも同じかと思います。 父は在日韓国人の為、韓国大使館に死亡届けを出さないと罰金が発生する... 続きをみる

最期の日

兄の母に対する言動が気になっていた時期、その日は突然やってきました。 父は1月10日生まれ。 前年の大晦日前日に夫は父から「買い物に連れて行って」とお願いされ、仕事帰りに実家にいきました。 父は大きなカバンを持ち車に乗り込みます。 「何処に買い物行きますか？」の問いに 「サラの家」と返答。 私は電... 続きをみる

変調

アパートでの自由な暮らし。 姉は母っ子だったのに、僅か11歳で父を亡くし頼りの母は突然男を作り挙句男から殴られても母は守る事はしてくれず、むしろ一緒になって邪魔者扱いされたのだから、相当苦しかったと思います。 そんな母と誰に気兼ねもいらず穏やかに過ごせる日が来たのだから幸せだったと思います。 少な... 続きをみる

皮肉

母も新しい生活にゆっくりと慣れていきました。 外出1つ許可と言い訳が必要だった母は自ら行動するのは近くのスーパーのみ。 アパートに篭っていました。 そんな母を姉は度々外へ連れ出し 「自由で良いんだよ。怖い思いもしなくて良い」 と繰り返し伝えてくれました。 習慣というのは恐ろしいもので、母は入院中、... 続きをみる

行動

ベロンベロンになった父を寝かしつけて、まず私が取った行動は、警察への通報でした。 昔は「家庭内のトラブルは穏便に」と警察も助けてくれませんでしたが、昨今は家庭内だろうと暴力は問題視してくれます。 私の目的は父の検挙ではありません。 「周知」と「母の決心」が目的でした。 通報して10分もしない内にパ... 続きをみる

限界

淡々と仕事をする日々。 帰宅して夕飯の支度に取り掛かっていた時、携帯が鳴りました。 姉からです。 「じいちゃん(育ての父)が暴れるんだよ、助けて」と。 「とりあえずママに電話代わって」と言い母に代わりましたが、母も酔っ払って父に何やら文句を言っています。 言った傍から殴られたのかドスンと倒れるよう... 続きをみる

次男

次男は長男の1つ年下です。 生まれた瞬間、私のお腹の中を蹴り飛ばし撥ね付けるように出てきました。 1歳にならない内から、その才能？は開花。 攻撃されたらし返す(笑) ハイハイも匍匐前進のようでした。 母が仕事に行くのに振り返りもせず保育園に匍匐前進で入って行き、初めての幼稚園バスも満面の笑みで乗り... 続きをみる

長男

2007年10月5わずか1105ｇで長男は誕生しました。 小さくて壊れそうな長男は、私の産道を通り生まれてきてくれました。 小さくか細い声で産声を聞いた時、不安しか無かったです。 しかし、小さな身体でも人工呼吸器に頼らず自発呼吸が出来た長男。 母乳を直接与えられたられないので、入院中から搾乳が始ま... 続きをみる

娘

娘は今年で12歳になりました。 小学校も今年で最後です。 話は遡って6年前 市から1枚のハガキが届きました。 娘の進学先のお知らせです。 「〇〇特別支援学校」と記載されています。 私は心の底から安堵しました。 障害支援のプロによる支援が開始されます。 いまだに言葉を発しない娘ですが、その成長は年毎... 続きをみる

ご機嫌取り

最初の方で触れた、同期の紹介で今の病院に来て早9年が経とうとしています。 同期は入ってきたばかりの頃から冷たく無視するようになりました。 何故か？ それは自分が1番最後に入ってきた人間ではなくなり、昔ながらの年功序列概念に囚われたのと、私が受けた様々な嫌がらせに巻き込まれたくない。 完全に上に取り... 続きをみる

コロナ

私の夜勤は基本、朝娘を送りだせる夫の休みに合わせて、火曜日と土曜日にしました。 そこを、奄美大島から一家総出で出てきた風変わりな看護師に 「障害あるからって不公平！平等じゃない」と言われました。 それでもOKだと言われたし、周りも子供の塾に合わせたり、ご主人の休みに合わせたりと曜日指定で夜勤をやる... 続きをみる

やる事満載やる事も満載

実の所、夫が仮出所となる際は身元引受け人を断わろうか、満期まで居てもらおうか悩みました。 入ってる人は数週間前から露骨に別室に移動して髪の毛伸ばしてOKらしく、自分たちが出られると解るそうです。 言われてみれば夫からの手紙は、身元引受け人になって下さい的な内容の手紙が来ていました。 私は返事せずだ... 続きをみる

新たなるスタート

娘の療育と重ねて 長男も学校では一向に言葉を発しません。 とうとう担任が「場面緘黙症では？」と言い出す始末でした。 そこで、長男も支援センターで医師の診察と療育を開始します。 私は長男に関しては、絶対違う。 環境がそうさせていると自信がありましたが、周りが納得しない。 なので、しばらく通わせようと... 続きをみる

変化

夫の帰りまであと1年となった春 私の勤める病院に保健所監査が入りました。 諸々指摘を受け、改善するよう指導が入りました。 その指導の中に「看護計画」が無い事を突っ込まれます。 師長を含めほとんどのスタッフがこの病院しか経験がありません。 唯一外から来た主任も、看護計画を臨床でやった事が無い、と言う... 続きをみる

学び

夫が収監される少し前に我が家に保護犬を迎え入れました。 名前はマロン。ミニチュアダックスフンドの雄です。 マロンは人が嫌いで怖くてしょっちゅう家族は皆噛まれました。 ルビとの喧嘩も壮絶でしたが、さすがは先輩犬、成犬となり落ち着いていたルビ。普段は優しく穏やかですが喧嘩は強かった。 夫が不在となり1... 続きをみる

成長

夫が刑務所に入る日がやってきました。 私は近くの駅まで乗せて行き、挨拶もそこそこに送り出しました。 入る直前も、先の不安から怒り狂って私の身体を押すような威嚇を1度だけ見せました。 「たまたま死んだだけだろう！」 「違うだろう？！だからお前は何を思い何をするべきなんだよ！私をどつくことか？！人のせ... 続きをみる

葛藤の日々

夫はとりあえず、防水屋で働く事になりました。 その前は数件断られました。 まず志望動機がしっかり言えない。 履歴書も漢字もまともに書けない。 私が見ながら書きました。 私はこの症状を見て、この人はきっとグレーに近いグレーだと察しました。 でも、本人に伝えてもショックだろう。 少しずつ社会性を身につ... 続きをみる

悪夢～重なる地獄～

3年ぶりの仕事復帰。 8月も終わる頃でした。 最初の看護学校時代の同期の職場で 「楽で楽しくて融通利くよ」そう何度も誘われていました。 しかし、色々経験してからでも遅くないと、その都度断っていました。 同期は心から信頼していました。 しかし、私が入職するなり態度が豹変します。 普通に無視、、、。 ... 続きをみる

悪夢～裏切り～

再び変わらぬ日常が戻ってきました。 長男5歳、次男4歳、長女2歳と3人の子供達も日に日に成長していきました。 長男と次男は幼稚園へ。 私は長女と2人で過ごす日々に小さな不安が大きな不安へと変わっていきます。 長女は言葉を発しません。 泣くとなかなか泣き止まず外に行くのも一苦労。 名前を呼んでも振り... 続きをみる

悪夢～別れ～

ある日の夕方、家族でゴロゴロしていた夕方に私の携帯が鳴りました。 知らない番号からです。 誰？そう思いながら電話に出ると 「サラか？俺だよ」と。 電話の相手は高校時代の先輩からでした。 「小野がさ、仕事中現場から落ちて入院してるんだけど、1回呼吸も止まったって…｡小野の家族が親しかった友人呼んでく... 続きをみる

悪夢

新天地での暮らしに最初は友人も出来たりとほのぼのとした日々を送っていました。 最初の悪夢は長男が幼稚園から帰ってきたある日に始まりました。 長男は人見知りが強く、そのストレスからバスから降りるなり玄関先で大号泣していました。 私も必死に宥めていたところ、上の階から 「うるさいんだよ！黙らせてくれな... 続きをみる

豹変

長男を出産してから、毎日の生活がガラリと変わります。 育児休暇を取り、しばらく家にいることになりました。 この頃、夫の言動に変化を感じていました。 長男の夜泣きにイライラする、「寝ないと。俺が事故って死ねって言うの？」 「どうせ俺の仕事はサラと違って責任なんてない仕事だよ。」 等、幼稚な言動が続き... 続きをみる

誕生

よく夜勤明けに飲みに立ち寄るお店がありました。 そこのお店のママから「サラに会わせたい人がいる」 と言われ、適当に「いいよ」と答えたのがきっかけで知り合ったのが、現在の主人です。 主人はリサイクル関連の仕事をしていて 優しくて誠実な人でした。 それでも私は過去の悪夢から一歩踏み出せずにいました。 ... 続きをみる

夜の仕事と学業2

パフスナックに16歳から勤め 19歳の時に次のステップに行きたいと思い、社長に辞めたい旨を伝えると大激怒されました。 この時のお店は私のお客さんで回っていたからです。 ガラスの灰皿が宙を舞い、「ふざけるな！このガキ！」と怒鳴られました。 そのガキにどんだけ助けられてる訳？ ふざけるな…｡ 私は辞め... 続きをみる

はい、まだまだ続くよ嫌がらせ

私は地域の総合病院に就職しました。 希望は外科でしたが、 脳外科配属となりました。 同期は3名 私は社会人入学だったので、明らかに同期達とは違う扱いを受けました。 まず無視。 口を開くと怒号罵声の荒。  加えて医師からも嫌がらせを受けました。 5分おきに鳴るナースコール 兎に角無我夢中で働きました... 続きをみる

楽し苦し悲し

4月桜咲くこの日 私は看護学校の入学式に出席していました。 「本当にここまで来れた……」そう感極まっていました。 新しい仲間が出来て 毎日が新鮮でとにかく楽しかった。 看護学校ではクラス2位の成績をキープしていました。 クラスの教務からは 「あんた受験来た時、くたびれたオバサンみたいだったよねー笑... 続きをみる

挑戦

ぼんやりと空っぽの気持ちの毎日。 ある日母と買い物に行った先で1冊の雑誌を手に取った時に私の運命はグルリと変わりました。 その雑誌は資格特集でありとあらゆる資格を紹介していました。 「女が自立して生きて行くのに役立つ資格」みたいな感じだったと思います。 なんとなくタイトルが気になり手に取りました。... 続きをみる

別れ

新しい生活が始まりました。 店員だった彼と結婚しました。 小さなアパートで私達にあるのは若さと運転免許だけ。 まずは小さな運送会社で運転手として就職しました。 これから……という時にまたもトラブルが起きました。 旦那がスーツ着て仕事したいという軸のないプライドなの高さが邪魔していたのと、隣に住む半... 続きをみる

夜の仕事と学業

パブに入る前はコンパニオンをやっていました。 着物を着て飲みの席に2～3人で行きます。 私はこの仕事続かす2回行っただけでした。 1回目は消防士達の飲みの席 感想は「変態だな……」です。 2回目は警察官達の飲みの席 感想は「犯罪ピンク野郎共」でした。 しかも、めっちゃピンク行為激しい警官の1人が私... 続きをみる

命とは

高校入学した。 当時の定時制高校も凄かった。 先生は 「タバコは渡り廊下に灰皿あるから使ってね～」だし 授業中気配感じて暗闇の窓の外に、特攻服を着てラリって窓に張り付く暴走族の人達。 自由な空間だった。 そんな中私はある男性と知り合った。 とても優しくて年上の彼とはすぐに深い仲になった。 毎日一緒... 続きをみる

いらない思い出

中学時代は本当に酷かった。 先生に殴られ殴り返したら 家で兄に殴られる。 クラブに行けば殴られる。 まぁ、悪さしてたのは自分だから仕方ないと言えば仕方ない。 未熟さ故の身から出た錆とはいえ解せない気持ちで、いつも張り詰めていた。 でもまずは理解させようという考えを持つ人間は周りに誰1人としていなか... 続きをみる

早くね？2

妹が産まれてからも 父と母の飲み歩きは止まりませんでした。 ベビーベッドの中でお腹を空かせて泣いていた妹。 ミルクを飲ませたりオムツを替えたり いやいや5歳でよくやれたよね。 夜中ですよ、しかも。 午前2時 恐怖の時間。 だいたいこの時間に帰ってきて フルボッコタイムが始まるんです。 妹が泣くから... 続きをみる

早くね？2

妹が産まれてからも 父と母の飲み歩きは止まりませんでした。 ベビーベッドの中でお腹を空かせて泣いていた妹。 ミルクを飲ませたりオムツを替えたり いやいや5歳でよくやれたよね。 夜中ですよ、しかも。 午前2時 恐怖の時間。 だいたいこの時間に帰ってきて フルボッコタイムが始まるんです。 妹が泣くから... 続きをみる

早くね？

父の死から 家の中はひっそりしていた気がします。 母はほどなくして 幼い私と6歳の兄と10歳の姉を自宅に残し 飲み歩くようになりました。 私は幼な過ぎたのと姉と兄がいたから寂しかった記憶はありません。 しかし 姉と兄は恐ろしく寂しかったと思います。 悲しかったと思います。 父の死から2ヶ月後に 私... 続きをみる

父の死

昭和50年に私は誕生しました。 私の誕生に合わせて父はマイホームを建てました。 父は有楽町の電気ビルで一部上場の会社を経営していたそうです。 そうです。というのは私はあまり父の記憶がないからです。 父は幼い頃から重度の喘息を患っており 吸入でその時その時を凌いでいたそうです。 ぼんやりと記憶にある... 続きをみる